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1 8 - I- 0 0 1 0 2 0 1 8年 5 月 1 日
株式会社日本格付研究所(JCR)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。
スペイン王国
(証券コード:-)【据置】
外貨建長期発行体格付 AA
格付の見通し 安定的
自国通貨建長期発行体格付 AA
格付の見通し 安定的
■格付事由
(1) 格付は、比較的発展し多様性のある経済基盤、構造改革の進展、ユーロ圏の堅固な支援体制などを評価し
ている。他方、格付は高水準の政府債務および純対外債務、依然改善の余地がある金融システムなどから
制約されている。これまでに導入された構造改革によって、財政や対外不均衡、さらには金融システムが
改善に向かっている。これにより、経済も内需を中心に拡大を続けている。政府債務や純対外債務はいま
だ大きいが、外部環境に大きな変化がなければ、経済成長の継続とともにさらに縮小していくとみている。
格付の見通しは安定的。なお、カタルーニャ自治州の独立はスペインを含め主要国からの承認が得られな
いことなどから現状では実現は難しいとみている。同州は国全体の2割近い経済規模を占めることから、
独立した場合は甚大な影響が予想されるが、これまでのところ実体経済への影響は限定的である。
(2) 名目GDP約1.3兆米ドル、人口は4,650万人を超え、ユーロ圏では経済規模第4位の中核国。17年の一
人当たりGDP(購買力平価)が3.6万米ドルを超えるなど経済は比較的発展している。産業構造も製造業
や観光などのサービス業を中心に多様化している。欧州債務危機以降、労働市場、財政、金融システムな
ど広範な構造改革が実施され、労働市場や金融システムの改善とともに競争力が回復している。失業率は
いまだ 16%以上と高いが大幅に低下している。17 年の経済も個人消費や投資など内需を中心に 3.1%と
高い成長を維持している。18年、19 年も物価が緩やかに上昇する中、内需を中心に2~3%の成長が続く
とみている。経常収支は競争力回復や地理的分散による構造的な輸出拡大から 13 年から小幅な黒字を計
上している。これにより、純対外債務残高も16年末のGDP比83.4%から17年末は同80.8%とさらに縮
小している。
(3) 金融システムは、銀行再編基金を通じた公的資金注入、資産管理会社への不良債権移管、銀行のリストラ
実施、銀行規制・監督強化などが進められてきたがまだ改善余地がある。銀行の不良債権比率は 16 年末
の 5.7%から17 年末には4.5%とさらに低下し資産の質が改善している。しかし、金利低下などから収益
力が低下しているほか、さらなる資本基盤の強化も必要である。また、民間向貸出残高は小幅ながら依然
縮小が続いている。他方、新たな破たん処理制度が整備され銀行の破たん処理が速やかに実施されたほか、
国有化された銀行も民営化が進められている。さらには資産管理会社の資産売却も緩やかに行われている。
(4) 一般政府財政収支(ESA2010)は財政改革の進展、持続的な経済成長による税収増、金利低下などから17
年には同3.1%まで縮小した。一般政府債務残高(ESA2010)は16年末のGDP比99.0%から17年末は同
98.3%と僅かに縮小したが、JCR が格付する AA レンジのソブリンの中では依然大きい。政府は 18 年に
財政赤字をGDP比2.2%、その後も歳出ルールによる歳出の伸び抑制、失業給付縮小、既に導入された年
金改革の効果などから赤字をさらに縮小させる計画である。政府の年間の資金調達は GDP比 2 割近くと
大きいが、償還期間の長期化などによりリファイナンスリスクも引き続き抑制されている。
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■格付対象
発行体:スペイン王国(Kingdom of Spain)
【据置】
対象 格付 見通し
外貨建長期発行体格付 AA 安定的
自国通貨建長期発行体格付 AA 安定的
格付提供方針に基づくその他開示事項
1. 信用格付を付与した年月日:2018年4月25日
2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:増田 篤
主任格付アナリスト:内藤 寿彦
3. 評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付関連情報」に「信用格付の
種類と記号の定義」(2014年1月6日)として掲載している。
4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:
本件信用格付の付与にかかる方法の概要は、JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付関連情報」に、
「ソブリン・準ソブリンの信用格付方法」(2014年11月7日)として掲載している。
5. 格付関係者:
(発行体・債務者等) スペイン王国(Kingdom of Spain)
6. 本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての JCR の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性
の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので
はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外
の事項は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま
た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、JCR が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入
手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・ 格付関係者が公表した経済・財政運営方針などに関する資料および説明
・経済・財政動向などに関し中立的な機関が公表した統計・報告
8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
JCR は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、
発行体または中立的な機関による対外公表という、当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情
報として利用した。
9. 非依頼格付について:
本件信用格付は格付関係者からの依頼に基づかない信用格付である。国に対する信用格付である場合を除き、依
頼に基づく格付と区別するため格付記号の後に「p」を表示している。格付関係者からは、信用評価に重要な影響を及
ぼす非公表情報を入手していない。
10.JCRに対して直近1年以内に講じられた監督上の措置:なし
■留意事項
本文書に記載された情報は、JCRが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また
はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、JCRは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、
的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、JCRは、当該情報の誤り、遺漏、また
は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。JCRは、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、
金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因
のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、JCRの格付は意見の表明であ
って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも
のでもありません。JCRの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として
発行体より手数料をいただいて行っております。JCRの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、JCRが保有しています。JCRの格付データ
を含め、本文書の一部または全部を問わず、JCRに無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
■NRSRO 登録状況
JCRは、米国証券取引委員会の定めるNRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating Organization)の5つの信用格付クラスのうち、以下の4クラス
に登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則 17g-7(a)
項に基づく開示の対象となる場合、当該開示はJCRのホームページ(https://www.jcr.co.jp/en/)に掲載されるニュースリリースに添付しています。
■本件に関するお問い合わせ先